377　金持ちになるための「考え方」

豊かになりたいと願うことは、

「もっといい人生を送る力が、あなたにはある」

ということにほかなりません。

あらゆる欲求は、可能性を開花させたいという思いが現れたものです。

パワーが、自らを表現したいと願っている状態です。

実現できるパワーがあるからこそ、人は願望を抱くのです。

お金が欲しいと思うのは、植物が成長しようとするのと同じです。

もっと大きくなりたい、よりよく生きたいと願う生命のパワーが、

表に現れたのです。

誰の中にもある「思考する物質」も、

すべての生命を司つかさるこの法則に支配されており、

もっともっと繁栄したいという思いで満ちています。

「思考する物質」は、あなたの中にあって、あなたがもっと豊かになり、

必要なものをすべて手に入れることを望んでいます。

（万物は、ただ１つの「思考する物質」つまり、「形のない物質」が元となって創られている。この「物質」は原始の状態で、宇宙空間の隅々に満ちている。この「物質」の内部に抱かれた思考は、その通りの形を現実に生み出す。）

つまり、あなたが金持ちになることは、神の願いなのです。

あなたが豊かになれば、神はあなたを通じて、

この世界にいっそう豊かに、自らを表現できます。

あなたに資力があればあるほど、いろいろなことができ、

神もあなたを通じて、生を謳おう歌かできます。

神は、あなたが求めるものをすべて手に入れることを望んでいるのです。

自然は、あなたに協力してくれます。

あなたのために、すべては、すでに用意されているのです。

それを、しっかり心に刻きざんでください。

ただし、あなたが抱く願望は、すべてのものを生み出す。

「形のない思考する物質」の目的に合致がっちしたものでなくてはなりません。

単に快楽を追い求めるのではなく、真の人生を望まなくてはなりません。

真に生きるとは、持てる力をあますところなく発揮するということです。

「肉体的」「知的」「精神的」、この３つにおいて、

どれ１つ欠けることなく、

あなたに備わった能力を最大限に発揮したときに、

あなたは本当に生きたことになるのです。

肉体的な歓よろこびを満たすだけでは、真に生きているとは言えません。

しかし、健全かつ自然な肉体の欲求を否定する人も、

真の人生を謳歌することができません。

知的娯楽や好奇心、野心、出世、名声などのためにだけに、

お金を求めるのも間違っています。

これらもごく真っ当な生命活動の一部ですが、

知的な快楽のみを追い求めるのは、一面的な生き方であり、

真の充実感は得られないでしょう。

奉仕や博愛はくあい、自己犠ぎ牲せいの喜びのためだけに、豊かさを求めるのも間違っています。

精神的な喜びもまた生の一部でしかなく、

ほかの営みよりすばらしいわけでも、崇高すうこうなわけでもありません。

あなたが豊かになるのは、食べるべきときに食べ、飲むべきときに飲み、

楽しむべきときに楽しむためです。

美しいものに囲まれ、遠くの土地を知り、心を潤うるおし、

知性を高めるためです。

人を愛し、慈いつくしみを示し、世界中の人々が真実に目覚めるのを助けていくためです。

極端な利他りた主義は、極端な利己主義と似たようなもので、

崇高でも、優れてもいません。

どちらも間違った生き方です。

神は他者のために自分を犠牲にすることを望んでおり、そうすることで、

神の寵ちょう愛あいが得られるなどといった考えは捨ててください。

神はそのようなことを、求めてはいません。

神が望んでいるのは、あなたが、自分自身と他者、双方のために、

最大限に力を発揮することです。

それは結果的に、他者に尽くす最善の行為ともなります。

そして、最大限に能力を発揮するには、

豊かであることが絶対条件なのです。

ですから、豊かになることに全力を注ぐのは正しい行為であり、

祝福に値することなのです。

ただし気をつけなければならないのは、

神が望んでいるのは、

生きとし生けるものすべての繁栄だということです。

「思考する物質」は、あなたのためにものを創りますが、

他者から奪ってあなたに与えることはありません。