
目次
1 今日のパワーメンターと著書

今日は、オザビエル(私)が、
ポーランド出身、
株式会社グーグルで人材開発を担当した、人材育成、組織開発の専門家
ピョートル・フェリクス・グジバチさんの著書
『人生が変わるメンタルタフネス』から学んだ
最高のパフォーマンスを生み出す
「パワーフレーズ」をお届けします。
2 相手が「やりたいこと」をパラフレーズする

次は、相手と築いた関係を仕事やパフォーマンスに活かすためのワークを紹介しましょう。
相手の悩みや問題を解決し、
「やりたいこと」へとパラフレーズするのです。
パラフレーズとは、相手が言ったことを、ほかの語句に置き換えて言い直すことです。
① 相手の「やりたくない」という意識を変えるパラフレーズ
Aさん「この仕事は、ちょっと自分には難しいなあ」
Bさん「なるほど、あなたはこの仕事をどうしたら成功できるか、知りたいんだね?」
新しい仕事にチャレンジすることを躊躇しているAさんに対して、
Bさんは「Aさんが望んでいること」に変えて言い直します。
② 過去の失敗にこだわっている人の意識を変えるパラフレーズ
Aさん「また失敗してしまった! どうして自分はいつもこうなんだろう……」。
Bさん「なるほど。あなたはもっと上手く仕事をしたいんだね」
過去の失敗を悔やむAさんに対して、
Bさんは「Aさんが成長したいこと」「こうありたい」という未来志向の言葉で言い直します。
③ ネガティブな言葉に対するパラフレーズ
Aさん「あの人は、いつも頼んだことをちゃんとやってくれないんだよ」
Bさん「なるほど。あなたはもっといろんな人の協力がほしいんだね」
3 言葉や会話によって起こる現象を意識する

コミュニケーションとは、現象を起こすことです。
つまり、あなたと相手、もしくはチームに、どのような現象を起こしたいのか。
それが、コミュニケーションをとるうえで大切なことです。
これが明確になっていないコミュニケーションは、
状況を複雑にしてしまいます。
目的がないコミュニケーションは、
思わず感情的になったり、言わなくてもいいことを言ったり、
逆に言えなかったりと、暴走してしまうものなのです。
たとえば、先ほどのパラフレーズでは、過去を悔やむAさんに、
未来志向のパラフレーズで返したBさんでしたが━━。
Aさん「また失敗してしまった! どうして自分はいつもこうなんだろう……」
と言うAさんに対して、
Bさん「Aさんは昔から失敗ばかりだからな!」
などと、Bさんも、ネガティブな言葉で言い返してしまったら、
Aさんのモチベーションは一気に下がることは明確です。
そして、実はBさんのような言い方をする人は、案外多いものです。
しかし、チームにおいて、そんなネガティブな雰囲気は決していいものではありませんよね。
コミュニケーションをとる「相手」や「場」に対して、どのような現象を起こしたいのか。
その目的を明確にしてこそ、コミュニケーションは、深まるのです。
相手を元気づけたいのか、楽しませたいのか、怒らせたいのか、
あるいはチームのモチベーションを上げたいのか、
コミュニケーションを活発にしたいのか。
まずは相手チームを「どうしたいのか」を考えたうえで、言葉を発することが大事なのです。
そして返すほうもまた、言葉によって起こる現象を意識して話す。
このように双方の思いが一致していれば、とても深いコミュニケーションとなります。
たとえば、アイデア会議、企画会議のような場で、
「自由に意見を言ってください」とか
「何でもいいのでアイデアを」などと言っておきながら、
いざ発言があると、
「いや、でも予算が」とか「それは実現が難しい」「それはちょっと…」
などと言い出す人が必ずいるものです。
それがリーダーであれば、もう誰も何も言う気にはならないでしょう。
それでいて、
「会議では、もっと意見を言いましょう」などと言っているのですから、
僕なんかは笑ってしまいます。
自分の発言が、どのように場に影響を与えているのか、
会話の現象をまったく考えていない証拠です。
4 オザビエルの願い

今日の学びは、
相手と築いた関係を、仕事やパフォーマンスに活かす方法として、
- 相手の悩みや問題を解決し、「やりたいこと」へとパラフレーズする。
- コミュニケーションをとる「相手」や「場」に対して、どのような現象を起こしたいのか、その目的を明確にしてこそ、コミュニケーションは、深まる。
- そして返すほうもまた、言葉によって起こる現象を意識して話す。
さあ、今日からは、相手を元気づけたり、楽しませたり、あるいはモチベーションを上げたりするような言葉を発していきましょう。
出典 『人生が変わるメンタルタフネス』 ピョートル・フェリクス・グジバチ 発行所 株式会社廣済堂出版 画像はヤフー検索から