12 がんと共に生きた樹木希林さんの「老いと病について」 幸齢者mind X Facebook はてブ Pocket LINE コピー 2024.11.11 今日は、オザビエル(私)が、 女優として活躍した 樹木希林さんの (週刊現代 別冊 完全保存版 (おとなの週刊現代 2019 vol2) 『樹木希林さんが教えてくれたこと』から学んだ 実践していきたい 「幸齢者mind」をお届けします。 目次 1 病気のおかげで2 最後は上出来!と言ってもらいたい3 今日の金言 樹木 希林 1 病気のおかげで 自分の体の声を 聞くことが徐々にできつつある、 これは病になったおかげ。 (「日経ウーマン」’15年7月号) 人生がすべて必然のように、 私のガンもまったく必然だと 思っています。 (「婦人画報」’15年6月号) 病気のおかげで いろいろな 気づきもありました。 だって気づきもしないと、もったいないじゃない?(中略) 私は病気については、「あ、そうきたか」と捉とらえています。 (「婦人公論」’15年6月9日号) ものごとの よい面と悪い面は表裏一体、 それをすべて認めることによって、 生き方がすごく柔らかくなるんじゃないか。 (「文藝春秋」’14年5月号) 逃げたってがんは 追いかけてくるんだから、 やっつけようとすれば、 自分の体もへたばっちゃう。 (「ゆうゆう」’16年6月号) いい年のとり方をしたいと思ったら、 早い時期に自分の生活習慣を 見直すことが大事ですね。 (「いきいき」’17年1月号) 年を取るって、 絶対に 面白いことなの。 若いときには「当たり前」だったことができなくなる。 そのことを面白がっているんですよ。 (「婦人画報」’15年6月号) 自宅で痛みを感じることなく、 「じゃあこれで。さようなら」と 死ねるといいなと思いますね。 (「沖縄タイムス」’18年8月17日) これからはがんや病気とは 一緒に生きていく時代ですよ。 (「女性セブン」’17年1月5~12日号) 老いや病気にブレーキをかけたいとは、考えない。 それをどう引き受けて、どうしていくか、と考えるから。 (「婦人公論」’15年6月9日号) 死んだら私も内田家の墓に入ります。 私が買った墓だからね。 あの世で同居? そうね。 でも骨だからしゃべることはないから。 ムカッとはしないでしょう。 (「朝日新聞」’18年5月22日) 十分生きて自分を使い切ったと思えることが、 人間冥利に尽きるってことなんじゃないでしょうか。 (「文藝春秋」’14年5月号) あした死ぬかも、という覚悟は常にあります。 だけど人間はあした地球が滅ぶとわかっていても、 きょうリンゴの木を植えなきゃならないものなのよ。 そういうふうに考えて、生きていきましょうよ。 (「毎日新聞」’12年4月20日夕刊) 「人間いつかは死ぬ」とよく言われます。 これだけ長くがんと付き合っているとね、 「いつかは死ぬ」じゃなくて 「いつでも死ぬ」という感覚なんです。 でも借りていたものをお返しするんだ と考えるとすごく楽ですよね。 (「朝日新聞」’18年5月25日) いまなら自信を持ってこう言えます。 今日までの人生、 上出来でございました。 これにておいとまいたします。 (「朝日新聞」’18年5月25日) 2 最後は上出来!と言ってもらいたい 年をとってパワーがなくなる。 病気になる。 言葉で言うといやらしいけど、 これは神の賜物、贈りものだと思います。 終わりが見えてくるという 安心感があります。 年をとったら、みんなもっと 楽に生きたらいいんじゃないですか。 求めすぎない。 (「いきいき」’08年7月号) 人はみな、 どんな人生を送ろうとも、 最後には「やがて哀かなしき」に 終着するのです。 (「文藝春秋」’14年5月号) 自分のことを 自分で始末していくのは 大人としての 責任だと思うから。 死を感じられる 現実を生きられるというのは、 ありがたいものですね。 (「家の光」’15年7月号) 「昔はよかった」と嘆くより 「へえ、こんなこともできなくなるんだ!」って、 自分の変化を 楽しんだほうが 得ですよ。 (「PHPスペシャル」’15年7月号) 私の両親はふたりとも70代半ばで、 床に伏して1週間で逝いったのね。 子どもとしては、とてもありがたくて、 上じょう出来でき! と思いました。 私自身も、両親と同じように、 最後は娘に 上出来! と 言ってもらいたいと 思うわね。 (「ハメルク」’16年6月号) 今後のスケジュールは白紙。 残された時間は限られているので 責任の伴う仕事は入れられない。 (「沖縄タイムス」’18年8月17日) もう人生は上等じゃないって、 いつも思っている。 今日になって明日っていうのは困るけど、 1週間あれば、 まあ 整理できちゃう。 (「婦人画報」’15年6月号) 絶望的なことばかりじゃないですよ、世の中は。 まだまだ面白いことが いっぱいあるから。 (「女性セブン」’17年1月5~12日号) 「お世話様でした、 とても面白かったです、 ウフフフフ……」 (「いきいき」’08年7月号) 他人の芝しば生ふは青いもの。 一見、不公平なようでも誰もが何かを背負っている。 そのなかで小さな喜びや希望を見つける。 (「芸術新潮」’14年5月号) 最後は樹木希林という “皮”も脱ぐ。 自分がかざりがいのないタイプだから、 そう思うのかもしれないけれど(笑)。 (「エフ」’01年7月号) 病気をしてから、 いつ逝ってもいいように、 自分の周りを 身軽にしておきたい。 (「AERA」’17年5月15日号) 人間が老いていく 壊こわれていく姿というのも 見せたかった。 高齢者と生活する人も少なくなって、 いまはそういうのをみんな知らないでしょう。 (「AERA」’18年6月18日号) 死はいつか来るものではなく、 いつでも来るものなの。 (「AERA」’17年5月15日号) もし、裕也さんが最後に駆かけつけてくれたら、 「まあ、ご親切にしていただいて…… ところでおたくどちらさま?」 と言って死ぬのが理想なんです。 (「週刊女性」’17年1月17~24日号) でもやっぱり今の人たちは 死に上手じゃ なくなっちゃってるよね、 もう、いつまで生きてるの? っていうぐらい、 生きるのも上手じゃないし。 (「女性セブン」’17年1月5~12日号) 年を重ねるごとに力のあるいい顔になりたいんです。 細胞が全く動かなくなり、 心も執着がなくなるまで 生きてみたいなあと 思うんです。 そうなれば納得して死ねるんだけどなあ。 「じゃあネ」って死にたいです。 欲を言えば……。 (「サンデー毎日」’17年8月28日号) 「遊びをせんとや生まれけん。 人生、おもしろかったわ~」 といった感じで終わればいいかな。 (「婦人公論」’18年5月22日) 3 今日の金言 樹木 希林 ああ、そうなんだ、 この人はこういう性格なんだと思うだけで、 どうこうしようとは思わない。 余計なことを考える時間があると 余計なことをしてしまう、と思うの。 德のある、いいシワのある顔相がんそうになるには、 本当にとことん、自分のエネルギーを使い果たさないと。 借りていたものをお返しする 最期はそう思って静かに逝いきたいですね。 樹木希林さんの言葉から、 考えさせられることがいっぱいありました。 自分の変化を楽しんだほうが得ですよ。 すべてを楽しんで、楽に生きて、 「じゃあ、お先に」と上出来で終わりたいですね。 出典 週刊現代別冊 おとなの週刊現代 2020 vol6 完全保存版 『生き方上手、死に方上手 樹木希林さんが教えてくれたこと』 発行所 講談社 画像はヤフー検索から