今日は、オザビエル(私)が、
精神神経科・斎藤病院名誉院長
斎藤 茂太(さいとう しげた)さんの著書
『「もう疲れた」と思ったときに読む本』から
実践していきたい
「幸齢者mind」をお届けします。
目次
1 アメリカの高齢者たち
アメリカの高齢者たちは、なぜか非常に「明朗」だ。
この秘密は、老人としての生き方を多様な選択肢の中から
選べるというチョイスの充実からだろうか。
趣味に生きる、優雅に生きる、働き続けたいという
選択ができる社会システムが、
アメリカは日本に比べて充実しているように思う。
それと自立の精神、つまり年を取ったとき、
社会や若い人に依存して生きるという考え方ではなく、
健康である限り、自分1人で生きていこうという
徹底した姿勢があるからかもしれない。
また、現在地を肯定的、楽観的にとらえる気持ちをもつことも大切だ。
収入がほしいからとか健康にいいからとかではなく、
仕事がおもしろいから、楽しいからといった具合に、
とにかくエンジョイする姿勢が非常に強いのである。
以前乗ったノルウェーの客船「ロワイヤル・バイキング・サン」の
船客の400人中アメリカ人は、85%を占めていた。
しかもほとんどが引退組の高齢者だった。
2 人の悪口に惑わされない
それと、人の悪口に惑わされないことも大切なことだ。
悪口などというものは、大抵ちょっとした過ちを大げさに言い立てたり、
また少し似ているに過ぎないものをいかにそれらしく言うものだからだ。
ないものを、さもあったように話したり、
嫌いなことだと知りながら、わざとそれを言って怒らせたりする。
こういうのはどれも巧みな悪口なのであるから、
聞くほうはそれをはっきりと見極め、耳を貸さないことだ。
才能のある人でも、悪口に惑わされやすいのは悲しむべきことである。
その点、何度も触れたように、私の母はまさにGoing My Wayであった。
だから、母を嫌う人も多かったかも知れない。
しかし今思えば、人に嫌われることは、どうということはないように感ずる。
私も母とともに旅をしたことは何度となくあるが、
母のトランクの中身をのぞいたことは一度もなかった。
母が亡くなった年にはじめて母のトランクを開けたが、
その中には、洗いざらしの浴衣、それも背中に紐を縫いつけたもの、
雨傘、カーディガン、ストッキングスペア、糸、針、手帳とボールペン、
パスポート、薬、包帯、正露丸に抗生物質、眼薬、眠剤、
それにとらやのようかん、キャンディーにおせんべいか入っていた。
いつでも飛び立てる意欲に満ちたトランクだった。
結局、この私もこの母に似てきている。
だからこそ、私も『 Going My Way 』だ。
3 今日の金言 斎藤 茂太(さいとう しげた)
老いがきても今までの自分の人生に悔いがなければ、死を怖れる必要はない。
また、老いても自分に何か生きがいがあれば、何もビクビクすることもないのだ。
オザビエル(私)も規則正しいGoing My Wayです。
しかし、物事を肯定的、楽観的にとらえる気持ちをもてなかったり、
人の悪口に惑わされたりします。
何があっても、とにかくエンジョイする姿勢をもち、
健康で元気な心と体づくりを、少しずつしていきたいと思います。
出典 『「もう疲れた」と思ったときに読む本』 斎藤 茂太(さいとう しげた) 発行所 実業之日本社 画像はヤフー検索から